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ブレを楽しむ

February 2, 2017

今回ご紹介するのは、ミシマ社の雑誌「ちゃぶ台」。ミシマ社さんは、ユニークで面白い本をたくさん出版されているのですが(梟文庫にも置いてますよー)、2015年から雑誌「ちゃぶ台」を発行されています。創刊号は「移住×仕事」2号目は「食×会社」をテーマに、これからの生きるかたちを模索しています。思うことは山ほどあるのですが、vol2を読んではっとさせられたのは、持続可能な農業の普及のために活動している、京都にある会社「坂ノ途中」代表小野さんの「ブレのある野菜を流通・販売する」という記事。食べ物は生き物だから、季節によって、また天候によって、味(美味しさ)は変わる(=ブレがある)。でも安定した品質のものを供給しようとすると、大量生産型、施設栽培のほうが有利になる。だけど生き物を食べるのに安定を求めるっておかしくないか?生き物としての野菜のブレを楽しめる人が増えたらいい・・


おいしい野菜を作りたい!と思っていても、つねに同じように美味しいなんてありえないんだよな。だって生き物だから。おいしい野菜をつくりたいという作り手の誠意を信頼しつつ、長雨のあとの野菜ってやっぱり味がうすいんかな、とか、あ、美味しさが変わってきた、旬が過ぎたんだなとか、違いを楽しめたらいいな。きっとそうやって消費者の心持が変わることで、社会もゆっくり変わっていくんだろう。
そしてこれって「野菜」だけの話ではなくって、きっと「サービス」だとか人間のすること全てに同じことが言えるんじゃないかなと思います。完璧な対応(神対応だなんて言葉、気持ち悪い・・)、いつでもどこでも同じように・・・なんて求めていったら、企業だってブラック化していかざるをえませんよね。いや、ブラック企業を擁護しているんではなくって、消費者もそこに加担している、ということです。


どうしても手軽で便利ですから、私もネット通販を利用します。そして気づくと「送料無料」のお店を探して彷徨い、パソコンの前にちーんと座ってウン時間過ごしているなんてことも。でも、よくよく考えてみたら「送料無料」ってありえへんはずですよね。だって実際に商品を家まで運んでもらっているんだから。きっとその労力に対する対価の搾取が、どこかで行われているはずなんです。そしてその仕組みが消費者に見えないとしても、少なくとも「できるだけ安く」を望む私がその仕組みの維持を手伝っている。きっとその裏で、泣いている人たちがいる。

 

雪がしんしんと降る夜にも、宅急便はいつもと同じように届きます。例えばそれがよく知っている近所のおじちゃんだとしたら、「もうこんな日に大変やし、明日でいいです。はよ家に帰ってください。」と自然に思うことでしょう。本当は見ず知らずの宅配のお兄さんだって、天候の悪い寒い日のお仕事は大変だし、家には待っている家族がいるはずです。でもそういう想像力は、「商品を届けるサービス」「商品を受け取る消費者」という関係しかない中では途端に働きにくくなってしまう。だからたとえ雪が降ろうが、台風がこようが、「いつもと同じサービス」を求めてしまい、いつもと同じでない状態にはイライラしてしまうなんてことが起こってしまうのではないでしょうか。


とはいえ便利さも、美味しさもうそう簡単には手放せない。でもきっと「享受するか、手放すか」という二者択一以外の道が、「ブレを楽しむ」という生き方というか、態度なんだろうと思います。そのことを考えるのに、土井善晴さんの「一汁一菜でよい、という提案」も魅力的でしたのでまた後日ご紹介したいと思います。

 

 

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