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出発点

December 16, 2015

現象学。

 

まさか自分がそんなムズカシそうなコトに関わりを持つだなんて、ほんの数年前まで思ってもみませんでした。ええ、人生とは分からんものです。デイケアが好きで、デイケアの研究をしようと大学院に入ったものの、自分が知りたいこと・理解したいことにたどり着く方策が見つからずに迷子になること約2年。病的な方向音痴と何か関係があるのか、ないのかは分かりませんが、路頭に迷って途方に暮れているところに出あったのが「現象学(現象学的研究)」でした。

 

現象学とは・・・なんて到底答えられそうにありませんが(ごめんなさい!)、「私にとっての」現象学は、「既存の枠組みをいったん棚上げにして、現象をありのままにみようとする態度」のことです。自分の身に染みついてしまっている「当たり前」を棚上げすることなんてできるのかとか、どうするのかとか、色々とややこしい議論はとりあえず脇に置いておくとして、そのようにして出来事や世界と出あい直すことの大切さと楽しさとを教えてもらった、というふうに私は感じています。そう、なんの誇張でもなく、「なんて世界は驚きに満ちているんだろう!」とワクワクする感じ・・・胡散臭く聞こえちゃうかしら。でもそのまんまなんです。

 

とりわけ人の知覚経験を記述したメルロ=ポンティの「知覚の現象学」からは、私が今まで知らなかった、というよりは思ってもみなかった身体の(奇跡的で豊かな)営みについて学ぶことができました。なんて書くとカタイですが、本当に「はああああ!?」とビックリし、「いやしかし、ほんまやな。」と納得して目から鱗がボロボロ落っこちるということの繰り返し。今まで私が知っているつもりになっていたのは「死んでいる身体」だったんだな、でも実のところ身体はそんなもんではなくって、もっともっとすごいことをしちゃっているんだな・・・そんなことに気づかされて、楽しくないわけがない。ワクワクだってするし、ドキドキだってする。

 

患者さんが仰ることや、もろもろの出来事も、その知覚経験にまで遡って考えてみると、本当に今までと違ったものが見え、違う景色がたち現れてくるようになりました。「それがどうなっているのか一緒に考えてみよう。」「それぞれの”当たり前”について考えてみよう。」そうやって患者さんと取り組んできたことは、「当事者研究」といわれる営みに近いものであったように思います。

 

でも。

 

ここからはまだチャレンジの域を出ていないのであまりうまく言えませんが、それぞれの「当たり前」が明るみになるだけではなく、その「当たり前」の「同じ」や「違い」を携えて「出あうところ」に照準を合わせたいんです。「違い」を「同じ」に合わせるのでもなく(「当事者」が「健常者」に合わせるのでもなく)、違ったまんまでおったりおらなかったり、その過程で起こるもろもろ。そこに新しい文化のようなものが生まれるんじゃないかなぁ・・・(また遠い目になる)

 

実は、梟文庫の出発点はここ。現象学と、患者さんとの出会い。そこで生まれた当事者研究「的」取り組み。それを実践しつつ発信していく場所を作りたい。

 

梟文庫がその場所となれることを願いつつ、でも出会いによってまた形は自在に変化していくだろうとも思いつつ。どんな始まりになるのか、楽しみなような、ドキドキなような。

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